A1(単葉写真)部門作品

 

A1-2
題名:単葉写真 


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 1997年2月、ペルーのリマ市内はてんやわんやだった、もうそろそろ大抵の人が忘れている、反政府ゲリラ、センデーロ・ルミノッソによる「日本大使館占拠事件」で大変だった。世界中が注目していた。私は前から、丈夫な間にペルーを含む南米を、3か月ほどかけて巡る大旅行を計画していた。
 それがたまたま事件とかさなってしまった。最初の国に着いたら旅行社は大使館から旅行自粛勧告が出ているから止めたらと薦めた。そうは言ったって、じゃあ出直しますってわけにはいかない。リマの旅行社に電話したら、なんと、この騒ぎで旅行者が激減して旅行社は閑古鳥が鳴いているし、ホテルは部屋に黴が生えると嘆いていると言う。来たら大歓迎だというのだ。
 思い切って行った、日本人観光客がいない日はないと言われる此処も空いていた。最後の機会だからと冒険心が起き、普通の写真のマチュピチュは余りにもありきたりなので、思い切って反対側のウワイピチュから撮ろうと思い立つた。一応階段と細い危なっかしい道はある。この写真はとば口だけど、普通は撮らないアングルである。コンドルが羽を広げた形に見えるともいわれる。どこが頭が分からないが、なんとなくそんな気がしないでもない。テレビで見たような気もするが、ありきたりではないアングルはいかがだろうか。

★部分の説明:①中央左上の道のようなところはクスコへ通じるインカ・トレイル、インカ道は、右端の暗くなっている部分にも丸太橋の道がある、➁左中ほどからジグザグな道はマチュピチュ駅とを繋ぐ「ハイラム・ビンガム・バス道路(注)」。
★カメラは名前は忘れたが、コニカの35mmフイルムカメラで、ピントを修正した。
(注:ハイラム・ビンガムは1911年にマチュピチュを発見した米国人)。


 

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